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骨補填材

| インプラント

神戸市東灘区 のだ歯科医院 院長の野田です。

歯周組織再生療法やインプラントで必要になる骨補填材について今回はお話させていただきます。

骨補填材は大きく4つに分類されます。

1.自家骨
  患者様本人の骨。同じ口腔内から採取することが多く、安全性が高く、手術部位とのなじみが非常に良い。その反面、手術範囲が広くなり、採取する量にも限りがある。なじみが良すぎて吸収速度も早いので他の骨補填材と混ぜて使用することがある。


2.他家骨
  ヒト由来の生体材料。DFDBA(脱灰凍結乾燥骨)とFDBA(非脱灰凍結乾燥骨)といわれるものがあり、FDA(アメリカ食品医薬品局)の認可を受けており、安全とされている(厚生労働省の承認は得られていない)。ヒト由来のためなじみが良く、手術範囲も最小限で行うことができる。吸収速度はある程度早い。


3.異種骨
  ヒト以外由来の生体材料。Bio-Oss®(ウシ由来の生体材料)は厚生労働省の承認を受けており、世界で500万件以上の使用報告、900以上の論文が発表され、安全性と有効性が認められている。吸収速度は遅いため、長期的に形態を維持したい場合に用いられる。



4.人工骨
  人工的に合成された代用骨。HA(ハイドロキシアパタイト)やβ-TCP(β-リン酸三カルシウム)など様々なものがある。病原微生物による感染の危険性は全くない。しかし、骨に置き換わらずにいつまでも体内に残る材料もある。



それぞれの特徴を生かして、手術内容によってそれ単体で使用したり、混合させて使用したり、使い分けをしています。

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