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インプラントってどれくらいもちますか?

| インプラント

神戸市東灘区 のだ歯科医院 院長の野田欣志です。

暑さも峠を越し、少し過ごしやすくなってきたように感じます。
この過ごしやすくなった時期には様々な学会やセミナーが全国で行われることが多く、私が所属している日本口腔インプラント学会も毎年9月の連休に学術大会が開催されます。

日本口腔インプラント学会学術大会には何度も研究発表の機会を与えてもらいました。

私は大学院の時に、過去17年間の岡山大学病院で行われた全インプラント治療のデータを分析しました。

その結果、インプラントの手術をして、被せ物が入るまでの生存率は98.5%。被せ物が入ってから10年の累積生存率は94%でした。
(累積生存率とは、ただ単に10年後に94%のインプラントが生存しているということとは意味が異なりますが、その説明は今回は省略します。)

この結果は国内外の多くの優秀な研究結果とほぼ同等です。

また最近では20年のデータも出てきており、累積生存率が約85%ということです。

「インプラントってどれくらいもちますか?」

とよく患者様から質問を受けますが、これらのデータのお話をしています。
もちろんこれらのデータは男性か女性か、年齢はいくつか、上の歯か下の歯か、歯周病の状態はどうなのか、歯ぎしりしているかどうか、糖尿病や骨粗鬆症などの全身疾患はどうなのか、ということを全部まとめたデータです。

「ブリッジならどれくらいもちますか?」

これも平均としてのデータですが、約8年と言われています。

ただ、インプラントの生存率とブリッジの生存率の考え方が決定的に違うところは、


ブリッジの脱落=欠損の両隣の歯に問題が起こった
インプラントの脱落=欠損の両隣の歯は関係ない


ということです。

インプラントの生存率ももちろん大切ですが、両隣や他の歯のことも考えた上で治療方法を考えていく必要があります。

インプラント、ブリッジ、入れ歯それぞれのメリットデメリットをじっくり考えながら生涯健康に暮らせるよう考えていきましょう。

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